青い梟の輪郭

感じたことを括り直すための内的な語りや対話です。

蛍と水

誰かと誰かが言葉のやりとりをしている光景に対して、「一対一で対話している」という表現だけが正しいということはない。

私の知るどのような声や言葉も誰かとのやりとりの中で私に根付いたものであって、環境から独立した私の中から突然に生まれてきたものではないことも踏まえたなら、「一対一」という輪郭は弱くなる。

ここでは、本当は誰の持ち物でもない複数の様々な声と言葉が行き交うということだけが起きている。

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寝起きに散歩

皆がそれぞれに生み出した色んなものが、どのようなものであれみんなで共有して然るべきだという不動の前提がもしあったなら、作る過程を隠す必要も、作ったものを公開しようと努力する必要もなくなる。

最初からフルオープンな世界なら、何気なくごく当たり前に淡々と好きなことに没頭するだけでいい。

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【カラマーゾフの兄弟に学ぶ ①】 「成長」なんてありえない。

今なお色褪せることのない、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』と、ドストエフスキー研究から独自の対話論を描き出したミハイル・バフチンの『ドストエフスキー詩学』。勉強の一環として、両者への学びを踏まえた対話をしてみることにした。この対話はいつまで続くか分からない。とりあえずイワンらしき人物とアリョーシャらしき人物に任せてみたいと思うので。

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